福岡公文書館ブログ

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  • 2019年8月27日

    企画展「学校給食ヒストリー」エントランスより

    あっという間にお盆も過ぎて、8月も残りわずかになりました。

    7月23日から始まった企画展も、折り返し地点を過ぎたところです。

    今回の企画展は、展示室の外(エントランス)にもいろいろと見どころがあります。

    給食年表や福岡県の郷土料理を紹介するパネルの展示、

    アルマイトの食器に触ってみるコーナー、

    石盤・石筆を体験するコーナー、

    明治と平成の小学生の身長を比較するコーナー

    などなど。

     

    そして、今回ご紹介するのは、

    ご来場のお客さまに、小学校や学校給食の思い出をカードに書いて掲示してもらうコーナーです。

    こうしてお客様自身の手で掲示をしていただく試みは、

    以前、5周年記念展示「公文書でめぐる鉄道の旅」でもやりました

    (この時は鉄道に関する写真を掲示していただきました)が、

    展示を見ていただくだけでなく、お客様にも展示に参加していただきたい、

    という趣旨で始めた取り組みです。

    エントランスの片隅にあるので、気がつかずに帰られるお客さまもいらっしゃるのですが、

    今回は、備え付けのカードに

    ・出身小学校

    ・年齢

    ・好きな教科

    ・好きな給食

    ・小学校の思い出(授業、給食、休み時間、運動会、遠足、修学旅行/楽しかったこと、いやだったこと)

    を書いていただいています。

    8月22日現在、87枚のカードが掲示されています。

    今回の企画展は、ご家族連れで来場されるお客様が多く、未就学児さんから70代まで、

    幅広い年齢層のお客様に書いていただいています。

    読んでいると、くすっと笑ってしまったり、わかるわかると共感したり、へえ~と驚かされたり。

    結局、企画者が一番楽しませていただいているようです。

    その中から、給食に関するコメントをいくつかご紹介しようと思います。

     

    給食に関する思い出で多かったのが、次のようなものでした。

    「小学校1年生の時苦手なメニューがあって食べてしまうまで残って食べていました。給食センターのトラックに食器が間に合わず悲しい気持ちになった思い出があります」(40代、福岡県)

     

    「いつも昼休みを過ぎ、5時間目が終わるまで机の上には給食セットが残っていた。帰りの会の時、口の中に無理やり押し込んで「食べました」と言って、学校外に出てすぐ吐き出すのが日々の給食でした」(60代、福岡県)

     

    給食時間内に食べ終わることができず、休み時間や掃除時間、5時間目までぽつんと残されることは、

    子どもにとってはかなりのトラウマですよね。

    私の小学生時代にも、食べ終わることができないまま掃除時間に突入し、

    机ごと教室の後ろに下げられてしまった友達がいて、見る方もツライ気持ちになったものです。

    同じようなご意見が、他にも多数寄せられていました。

    ・嫌いな給食を残したら、後日校長室に呼ばれて、校長先生と一緒に給食を食べさせられました(50代、熊本県)

    ・給食で食べるのがすごく遅く、それが嫌で、早く食べる練習をした事もあった(50代、福岡県)

    ・給食を食べるのが遅かったので、昼休みに教室に残されて、完食させられたのがつらかったです(50代、福岡県)

    ・食べるのが遅かったため掃除時間まで食べたり、牛乳が苦手で手洗い場に流したこともありました(10代、福岡県)

     

    読むだけで切なくなります…。

    また、こんなコメントもありました。

    「じゃがいものオレンジ煮が口に合わなくて、ほとんどの児童が残していた。いつもは注意する先生も、その日だけは何もおっしゃらなかった」(40代、福岡県)

     

    先生をも黙らせる「ジャガイモのオレンジ煮」。ちょっと味見してみたいような…。

     

    いきなりつらい思い出からご紹介しましたが、一方で、こんなコメントもありました。

    「牛乳があまったとき、毎回牛乳ジャンケンに参加して、1日2本牛乳を飲んでいました」(20代、福岡県)

     

    「給食の時間、当日欠席だった人の分をじゃんけんで勝つと食べる事ができた!「残してはいけない」きまりだったので、クラス中で協力し合いながら皆で完食していた」(40代、福岡県)

     

    残ったおかずやデザートの争奪じゃんけん、ありましたありました!

    みんなで協力して「完食」というのは、いいですね。

     

    ところで、みなさんに書いていただいた、「好きな給食のメニュー」では、ダントツ人気が

    カレー

    でした。

    なんと、87名中32名がカレーを挙げておられました。

    なかには、

    「学校給食のカレーが人生で一番おいしいカレーでした」(30代、福岡県)

     

    こんなコメントもありました(笑)。

    「人生で一番」というのは小学校生活の楽しい思い出込みの評価でしょうか。

    でも確かに、給食のカレーってすごくおいしかったです。

    私も小学生の時、母に「給食と同じカレーを作ってくれ」とごねて、困らせたことがあります。

     

    一方で不人気№1は、これまたダントツで、

    脱脂粉乳

    でした。

    これは経験された世代、知らない世代に分かれますが、

    経験された方たちは口をそろえて「まずい!」とおっしゃっています。

    「1年生の時は脱脂粉乳。この世のものとは思えないほどまずかった」(50代、福岡県)

     

    「脱脂粉乳まずかった~!」(60代、福岡県)

     

    直接お話をうかがうことができたお客様から、

    「味も匂いもいやだったけど、冷めた時の表面に張る膜が本当にいやだった」

    という具体的なご意見もいただきました。

    このようにすこぶる評判が悪い「脱脂粉乳」は、

    終戦後、子どもたちに必要なたんぱく源として、GHQの公衆衛生福祉局長サムスが導入を強く主張し、

    日本の官僚も積極的に給食に取り入れたものです。

    しかし、子どもたちにとっては随分悩ましい存在であったようです。

     

    ここまで、人気・不人気のメニューを見てきましたが、他にこんな変わったメニューを挙げてくれた方がいます。

    「もなかに納豆が入っている『なっぴー』なるものが出たことがあります。つめたかったのでアイスかと思ったら納豆で、びっくりしたのを覚えています」(40代、佐賀県)

     

    「なっぴー」というかわいらしい名前の割に、かなり攻めた食べ物のようです。

    北海道の食べ物らしい、ということで、早速インターネットで検索してみました。

    すると「Now Pea」(ナゥピー)という北海道の食品がヒットしました。

    学校給食で提供されていたものが、現在では店頭でも販売されているそうです。

    (昔はナッピーという名称だったそうです)

    果たして、もなかの皮に冷凍納豆が入っているおやつ?でした。

    このコメントをくださった方は、味について書かれてていなかったものの、

    確かに「アイスもなか」と思ってかぶりついて、中身が納豆だったら、

    その衝撃はいかほどか、想像にかたくありません。

    ただ納豆好きとしては、ちょっと試してみたい一品です。

     

    このほか、北海道出身の方が好きな献立として挙げてくださった「味噌ラーメン」、

    長崎県出身の方の「ちゃんぽん」、熊本県出身の方の「太平燕」などから、

    その地域の郷土料理が給食に取り入れられていることがわかりました。

    地域や学校によって、さまざまに異なる給食のメニュー。本当に興味深いです。

     

    また、調理士をされていたお母さまの思い出や、

    離島の小学校の給食事情について書いてくださった方もいて、

    非常に読み応えのあるバラエティに富んだコーナーになっています。

    展示室の中も楽しいですが、ご来場の際には、

    ぜひこの小学校の思い出コーナーもご覧になってください。

    そしてあなたの思い出を残して帰ってください!

     

     

     

     

     

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