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昭和の主基斎田~福岡県の記録から~

開催期間 平成28年2月9日(火)~3月19日(土)
関連イベント
講演会「近代における大嘗祭」
 日時:平成28年2月20日(土)14:00~15:00
 講師:九州大学大学院 人文科学研究院
     日本史学研究室 山口 輝臣 准教授

内容

 平成28年2月9日(火)から3月19日(土)まで、平成27年度第2回企画展「昭和の主基斎田~福岡県の記録から~」を開催しました。
 昭和天皇の即位の礼に際し、大嘗祭に供える新米を作るために選ばれた福岡県早良郡脇山村(当時)の「主基斎田(すきさいでん)」について、公文書や写真資料等の収蔵資料を中心に展示を行いました。
 この展示の開催に当たっては、福岡市 脇山公民館をはじめ、脇山地区の皆様、糸島市 長糸公民館、筑紫野市歴史博物館から、資料の提供やご教示など多大なご協力を賜りました。誠にありがとうございました。 

宮内大臣からの令達(昭和3年(1928))
主基斎田事蹟十七冊ノ六
 資料番号:1-1-0005904

 大正15年(1926)12月25日に大正天皇が崩御し、元号が「昭和」に改まりました。それから1年間の大喪期(喪に服する期間)を経て、昭和天皇の即位の礼が昭和3年11月10日に、大嘗祭が11月14日~15日に行われることが発表されました。
 大嘗祭で用いる米を献上するのが悠紀地方と主基地方で、昭和3年2月5日に悠紀地方が滋賀県、主基地方が福岡県に決まりました。同日、宮内大臣から福岡県知事あてに、福岡県が主基地方に決定したことと、斎田を早々に定めるように、という内容の令達が発せられました。

 福岡県は令達を受け、斎田選定の作業に取りかかりました。当初94か所もの候補地が上がりましたが、書類選考や現地調査などを経て、最終候補地として早良郡脇山村、糸島郡長糸村、筑紫郡山口村の3か所が選ばれました。
 3月9日に農林省の農産課長が来県し、3候補地を実地調査したうえで農林省で省議が行われました。その結果、斎田は早良郡脇山村に決定し、3月15日午前10時に、農林省と福岡県庁において同時発表されました

(写真:斎田遠景)
 奥に見える3棟が、神事などを行う祭場です。
 また、左隅には斎田事業のために設置された県事務所の一角が見えます。

 
(写真:荒代掻(あらしろかき))
 牛を使っての代掻き作業です。
 代掻きとは、田に水を入れて土を砕いてかきならす作業のことです。
 耕牛は糸島産で、数頭の候補から選ばれ、「壽(ことぶき)」と命名されました。

 
(写真:御田植舞(おたうえまい))
 御田植祭では、矢部村の茶山唄、星野村の反耶舞(はんやまい)、城島の酒造唄の節を基にした曲に、宇島、大里、一貴山の盆踊りなどを取り入れた御田植舞が舞われました。
 また、御田植は6月5日から7日までの3日間かけて行われました。
 拝観者は3日間を通して延べ15万人に達したと記録されています。

 
(写真:気象観測所)
 気象観測には、細心の注意が払われていました。
 観測所の百葉箱には、寒暖計や湿度計、風力計や電基盤が設置されました。
 そのほかに、雨量計、蒸発計、日照計、風信器、地中寒暖計等が設置され、係員も常駐して気象の変化に目を配りました。

 
(写真:稲刈り)
 9月23日の早朝から刈取り作業が行われました。
 女性が稲を刈り、男性が稲を束ね、架乾(稲束を稲架(はさ)に架けて干すこと)の作業を行いました。

 
(写真:粒選(つぶより))
 糠を除去した白米の中から、胴割れした米や砕けた米を取り除き、きれいな米を選び出す作業の様子です。
 この粒選の作業は、9日間続き、延べ2,000人以上が従事しました。

 
(写真:供納米脇山村を出発)
 10月16日午前7時30分、供納米を運ぶ行列は、脇山村を出発し、徒歩で3里半(約14㎞)の行程を進み、午前11時20分に西新町駅に到着しました。この時の行列の長さは、3町(約327m)に及びました。

○主基斎田事蹟(昭和3年(1928))
 資料番号:1-1-0005889
○昭和主基斎田記録(昭和6年(1931))
 資料番号:1-1-0030542

 主基斎田事業は2年間にも満たない短期間の事業でしたが、この事業に関して作成された公文書は膨大な数に上ります。県ではこれらの文書を17冊の簿冊にまとめ上げ、昭和6年には『昭和主基斎田記録』という記録誌も刊行しました。
 公文書や記録誌が残されていることによって、80年以上前の事業を昨日の出来事のように振り返ることができます。

(写真:主基斎田跡地に建つ大嘗祭主基斎田記念碑)
(福岡市早良区脇山(脇山中央公園内))

 文書による伝承の一方で、脇山地区では、当時の資料(献上米、記念箸、人形等)が保存されており、御田植舞を復活させ、将来に伝えていく活動が行われています。
 また、当時斎田の作業に参加された親族から話を聞いて、記憶している方々もいらっしゃいます。こうしたモノ資料、民俗文化、オーラルヒストリーなどの保存も、文書保存とともに考えていかなければならない重要なテーマです。

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