早いもので今年度も残り半分になりました。
緊急事態宣言は解除になりましたが、福岡共同公文書では引き続き感染対策をおこないながら、開館していきます。
さて、今回は「公文書でめぐる ふるさと福岡」で、「筑前(ちくぜん)町」を紹介します。
筑前町は、平成17年3月22日に旧夜須(やす)町と旧三輪(みわ)町が合併して誕生した町です。福岡県の中南部、福岡市の南東約25km、久留米市の北東約20kmの場所に位置しており、面積は約67平方キロメートル、町の西南部は筑後(ちくご)平野の北端部にあたり比較的平坦な地形であり、この平地に主要集落が発達しています。人口は約2万9千人(令和3年4月現在)で、近年は福岡都市圏や久留米広域圏に近接しているという恵まれた立地条件を背景に、現在も人口増加を続けています。
米・麦・大豆の普通作を中心とした農業地帯で、黒大豆(クロダマル)、大豆(フクユタカ)、大豆加工品、いちご、米、麦、ナシ、しいたけ、木酢、なす、きゅうりなどが特産品です。
「閉町式・開町式」 (1-2-0006744) 三輪町の閉町式 「夜須町閉町式」 (1-2-0024604) 夜須町の閉町式
「閉町式・開町式」 (1-2-0006744) 筑前町の開町式(のぼり・立看板・懸垂幕の図案)
筑前町の町章は、「ち」の文字を基調に、未来に躍動する人を象徴的に表現し、赤は太陽、青は大空、緑は大地で自然豊かな筑前町をイメージしています。
また、筑前町には歴史から大自然まで沢山の見所があります。日本最古の神社といわれる「大己貴神社(おおなむちじんじゃ)」などの観光名所や、町一番の祭り「ど~んとかがし祭」や700~ 800年前から続いていると言われている「おくんち(秋季大祭)」などが開催されています。
大己貴神社とは
大己貴神社の歴史は古く、西暦200年頃(仲哀天皇(ちゅうあいてんのう)9年)神功皇后(じんぐうこうごう)が、現在の朝倉(朝倉)市(秋月野鳥(あきづきやちょう))のあたりで勢力を持っていた豪族羽白熊鷲(はじろくまわし)を征伐後、新羅(しらぎ)征討を起こすにあたり兵を募ったが集まらず困っていたところ、大神社(または大三輪社(おおみわのやしろ)と記載)を建て、太刀や矛を奉納したところ、兵が集まったと『日本書紀』に記載されています。また、延喜式によると日本最古の神社の一つとと数えられ、地元では「おんがさま」と呼ばれて崇敬されています。
「栗田八幡宮 大己貴歳入歳出決議書類」 「1-2-0006363」
羽白熊鷲についてはこちらに説明があります。
「夜須町の民話と伝説」 (2-1-0020709)
筑前町からは535冊の公文書が移管されています(2021年9月末現在)。また、約50冊の行政資料を所蔵しています。
次回の「公文書でめぐる ふるさと福岡」もお楽しみに!