今年の5月、当館文書班に新しいメンバーが仲間入りしました。
平均年齢高めの当館において、貴重な20代。
爽やかな笑顔が印象的なK君ですが、そろそろ公文書館にも馴れたかな?
公文書館勤務4ヶ月目を迎えるK君に、突撃インタビューをします!
――まずは、K君のことについて教えてください。
九州大学大学院博士後期課程で、日本近代史を専攻する学生です。
主に大正期における理工系の人材(技術者など)育成についての研究をしています。
――現役の大学院生なんですね。公文書館の職員募集に応募したきっかけは?
これまで、歴史資料館などで資料整理などの業務を経験してきました。
そこで培った技能を活かせる職場だと考えて、応募しました。
――資料整理には馴れているK君です。公文書館、公文書館業務の第一印象は?
公文書館については、パンフレットや年報などで、ある程度のイメージは持っていたつもりです。
でも、実際に現場に入ってみると、若干、戸惑いを感じました。
これまで僕が研究者として資料を見てきた視点と、行政経験者が公文書を見る視点とには、
少し隔たりがあるような気がしたからです。
――公文書と歴史資料との違いを感じたんですね。3ヶ月勤務してみて、業務に対する印象は変わりましたか?
まずは、公文書の形式に馴れてきました(笑)。
そして、実際に行政の現場におじゃまする機会があり、公文書が作成される現場や、
作成に携わる行政職員の話を聞いて、改めて公文書を見ると、
書かれている内容についての興味が湧き、面白さを感じました。
――文書班専門員のお仕事のなかで、いちばん難しいことはなんですか?
選別です。選別基準に従って、公文書館で永久保存する文書を決めていくのですが、
行政経験者に聞かないと、判断に困ることがまだまだあります。
ただ、公文書を一冊一冊精査して、選別基準に当てはめ、保存か否かを判断していく、
という作業を繰り返すことは、資料の重要な部分を見出す能力を鍛えることにつながります。
これが、自分の研究にも良い効果をもたらしてくれています。
――K君は一番の若手になりますが、他の専門員さんたちは優しくしてくれますか(笑)?
はい。色々(笑)教えてもらっています。
――最後に、これからの意気込みをお願いします!
僕ら専門員は、お客様に接することはほとんどありません。
ですが、お客様の利用に供するため、バックヤードで、日々多くの文書と向き合っています。
作業のなかで興味深い公文書に出会うことも多々あります。
皆さまもぜひ、公文書館へ足を運んでいただきたいと思います!
K君、ありがとうございました。これから、若い力で公文書館を引っ張っていってほしいと思います。
公文書を精査し、選別シートを作成しています