今回の「公文書でめぐる ふるさと福岡」は、芦屋町(あしやまち)です。
◆芦屋町の地理
福岡県の北部に位置する芦屋町は、東を北九州市に隣接し、響灘(ひびきなだ)を望む遠賀川(おんががわ)の河口に広がる町です。町の中央部を流れる遠賀川を挟んで両極端な海岸線は、東側は奇岩景勝の磯を形成し、西側は白砂青松のなだらかな海岸となっています。
美しく豊かな自然と地域の特性を活かした、「あしや砂像展」や「花火大会」、航空自衛隊芦屋基地の「航空祭」などのイベント、そして茶の湯の名器「芦屋釜」といった魅力的な資源が数多くあります。
◆芦屋町の誕生~町制施行130周年ロゴマーク
明治22(1889)年の町村制施行により芦屋村(あしやむら)と山鹿村(やまがむら)が誕生し、明治24(1891)年に芦屋村が芦屋町となり、明治38(1905)年に芦屋町と山鹿村が合併して現在の芦屋町が誕生、令和3年に130周年を迎えました。
公募作品から選ばれた町制施行130周年のロゴマークは、130周年の「130th」を基調に、”ashiya”の頭文字「a」、芦屋町を表す特徴的な要素である町花、町木、芦屋釜や芦屋町民、太陽を組み合わせてデザインし、芦屋町が永遠(無限=∞)に発展することを表しています。隣にいるのは、芦屋町イメージキャラクター「アッシー」です。
◆芦屋海浜公園の開発
響灘に隣接した芦屋海浜公園は、海水浴場、レジャープール「アクアシアン」、広大な芝生広場「わんぱーく」などがある総合公園です。その開発に関わる資料が、公文書館に保存されています。2019年からは芦屋港の活性化も進められています。
◆「海と大河の町芦屋展~芦屋釜とまちめぐり」(福岡よかもん広場)
芦屋釜(あしやがま)は、南北朝時代頃(14世紀半ば頃)から筑前国芦屋津金屋(ちくぜんのくにあしやつかなや)(現在の福岡県遠賀郡芦屋町中ノ浜付近)で造られた茶の湯釜です。芦屋釜の里は、江戸時代初期頃に途絶えた芦屋釜の復興に取り組む施設です。
現在、福岡県庁11階のよかもん広場では、「海と大河の町芦屋展」が開催されています。会場では芦屋釜の里で製作された現代の芦屋釜を見ることができます。(2023年7月14日まで)
福岡共同公文書館では、福岡県と県内58市町村(政令市である北九州市、福岡市を除く)の歴史公文書(歴史資料として重要な公文書)や行政資料を、収集、整理、保存し、皆様に提供しています。
常設展示では、戦後から今日までの「福岡県」を当館の公文書や行政資料で振り返るとともに、県内の各市町村を紹介するコーナーを設け、県内の政令指定都市(北九州市・福岡市)を除く58市町村を順次紹介しています。現在(令和5年2月7日~7月2日)紹介しているのは、赤村・朝倉市・芦屋町・飯塚市・糸島市・糸田町です。
お近くにお越しの際は、ぜひお立ち寄りください。
次回の「公文書でめぐる ふるさと福岡」もお楽しみに!